昨日、『市民が見た世界のコロナショック 1月〜2月編』(NHK BS1スペシャル)が放送されました。
下記の日程で再放送予定ですので、見逃した方は是非ご覧ください。
BS1スペシャル
『市民が見た世界のコロナショック 1月〜2月編』
3月7日(月) 午後1:00〜午後1時50分 NHKBS1
◇NHK公式HPより
オミクロン株が猛威を振るう中、世界の人々はどう生きているのか。精神的に追い込まれる親たち、ワクチン接種よりも感染を望む人、隔離生活を送る人…市民自らが報告する。
コロナ禍で五輪を開催した中国では、開催都市・北京防衛のため、海外からの帰国者は隔離生活を強いられた。感染者数が世界最大のアメリカでは、長期の自粛生活の中、親たちが育児や家事に追われメンタルヘルスの悪化が深刻な課題に。世界に先駆けワクチン接種を進めるイスラエルだが、オミクロン株の流行で国民の3人に1人が感染する事態となり、積極的に感染を望む人まで現れた。その理由とは?他にフランスの学校現場の混乱など
2022年03月02日
2022年02月28日
国際都市ドバイ 万博編
前回に引き続きドバイからお届けします。

中東アフリカ地域で初の万博「ドバイ国際博覧会」が2021年10月に開幕しました。
以降、新型コロナウイルスの影響下にありながら、入場者数は1200万人を突破しています。
日本館では、長蛇の列ができているスシローも話題になっています。
2025年には大阪で万博が開催されることが決まっており、日本でもドバイ万博に対する関心が高いと聞きます。
ドバイ万博2020のテーマは
「Connecting Minds, creating the Future(心を繋ぎ、未来を創る)」。
会場の広さは4.38平方キロメートル、東京ドーム90個分です。
その中に、Mobility(流動性)、Opportunity(機会)、Sustainability(持続可能性)という3つのテーマのエリアがあります。

「opportunity」セクションで一際目を引くのがサウジアラビア館。
来場者の30%がこのパビリオンを訪れるそうですので、その人気ぶりが分かりますね。
サウジアラビア館のすぐ後ろに、エジプト館があります。
壁面にヒエログラフがあしらわれており、エジプトの長い歴史と万博のモダンを融合させたデザインとなっています。

エジプト館には2時間半待ちの行列ができていました。
中では、デジタルコンテンツでエジプトの開発や観光地としての魅力を知れるほか、近年サッカラ遺跡で発掘された棺を見ることができます。

パレスチナ館も多くの来場客で賑わっていました。
パビリオンの外壁には大きく「Jersalem(エルサレム)」と描かれています。

「Sustainability」 セクションにあるニュージーランド館は、ナショナルカラーとも言える黒で統一されたシンプルな外観です。

「Care for people and place(人と場所への意識)」というテーマのもと、「水」をもちいた涼やかな演出で自然あふれるニュージーランドの土地の魅力やSDGsの取り組みを伝えています。

シリア館は他の国と比べて規模こそ小さいのですが、シリア市民のアートを集めた美しい展示がされており、訪問者の心に訴えかけます。

その他で目を引くパビリオンは、、、
例えば、このロシア館です。

今は、ロシアの名前をきくだけで悲しい気持ちになってしまいますが、パビリオンのデザインやテクノロジーのことでロシアの名前が取り上げられるのならどんなにいいことでしょう……。
他にもこんなパビリオンがあります。
タジキスタン館

タイ館

イラン館

韓国館

万博で各国の展示館を回っていると、私たちが生きるこの地球は、言語、歴史、肌の色、文化が異なる多くの国から成り立っており、とても「カラフルな世界」なのだと感じます。
2021年末のNHKの紅白歌合戦のテーマもまさに「カラフル」でしたね。
世界の国々は、地球という一つの美しい惑星に住む仲間として、ともに明るい地球の未来を創っていけるはず。
そんなことを強く感じたドバイ万博でした。

中東アフリカ地域で初の万博「ドバイ国際博覧会」が2021年10月に開幕しました。
以降、新型コロナウイルスの影響下にありながら、入場者数は1200万人を突破しています。
日本館では、長蛇の列ができているスシローも話題になっています。
2025年には大阪で万博が開催されることが決まっており、日本でもドバイ万博に対する関心が高いと聞きます。
ドバイ万博2020のテーマは
「Connecting Minds, creating the Future(心を繋ぎ、未来を創る)」。
会場の広さは4.38平方キロメートル、東京ドーム90個分です。
その中に、Mobility(流動性)、Opportunity(機会)、Sustainability(持続可能性)という3つのテーマのエリアがあります。

「opportunity」セクションで一際目を引くのがサウジアラビア館。
来場者の30%がこのパビリオンを訪れるそうですので、その人気ぶりが分かりますね。

サウジアラビア館のすぐ後ろに、エジプト館があります。
壁面にヒエログラフがあしらわれており、エジプトの長い歴史と万博のモダンを融合させたデザインとなっています。

エジプト館には2時間半待ちの行列ができていました。
中では、デジタルコンテンツでエジプトの開発や観光地としての魅力を知れるほか、近年サッカラ遺跡で発掘された棺を見ることができます。

パレスチナ館も多くの来場客で賑わっていました。
パビリオンの外壁には大きく「Jersalem(エルサレム)」と描かれています。

「Sustainability」 セクションにあるニュージーランド館は、ナショナルカラーとも言える黒で統一されたシンプルな外観です。

「Care for people and place(人と場所への意識)」というテーマのもと、「水」をもちいた涼やかな演出で自然あふれるニュージーランドの土地の魅力やSDGsの取り組みを伝えています。

シリア館は他の国と比べて規模こそ小さいのですが、シリア市民のアートを集めた美しい展示がされており、訪問者の心に訴えかけます。


その他で目を引くパビリオンは、、、
例えば、このロシア館です。

今は、ロシアの名前をきくだけで悲しい気持ちになってしまいますが、パビリオンのデザインやテクノロジーのことでロシアの名前が取り上げられるのならどんなにいいことでしょう……。
他にもこんなパビリオンがあります。
タジキスタン館

タイ館

イラン館

韓国館

万博で各国の展示館を回っていると、私たちが生きるこの地球は、言語、歴史、肌の色、文化が異なる多くの国から成り立っており、とても「カラフルな世界」なのだと感じます。
2021年末のNHKの紅白歌合戦のテーマもまさに「カラフル」でしたね。
世界の国々は、地球という一つの美しい惑星に住む仲間として、ともに明るい地球の未来を創っていけるはず。
そんなことを強く感じたドバイ万博でした。
2022年02月22日
国際都市ドバイ 足元編
アラブ首長国連邦(UAE)は、全人口の約9割を外国人が占める「国民マイノリティ国家」です。
UAE国民が住民のたった1割しかいないなんて、考えてみれば不思議な国ですね。
UAEの7つの首長国のうち、ダントツの知名度を誇るのがドバイ。
面積は四国の徳島県程度しかない小さい首相国ですが、誰もが摩天楼がそびえたつ近未来的な都市を思い浮かぶべることができるでしょう。

1975年には18万人しかいなかったドバイの人口は、2000年に86万人、2010年に190万人、2020年には341万人と、増加の一途をたどっています。
今回は、そんなドバイで暮らす外国人労働者の生活の様子を少しご紹介します。
外国人労働者にとって主要な交通手段はメトロです。

料金はゾーン制となっており、スタンダートチケットの場合、4ディルハム(125円)から8.50ディルハム(266円)。
空港やビジネス地区、ダウンタウンや海岸沿いなどドバイの主要な地区に運んでくれます。
朝の通勤ラッシュ、夜の帰宅ラッシュの時間帯は、まるで日本の満員電車です。
ドバイには、南アジア、東南アジア、フィリピン、中国など、アジアからやってきた労働者が多く暮らしているため、アジア系の食材が買えるスーパーや飲食店がたくさんあります。
イスラーム教国ではありますが、外国人による需要が高いので、スーパーで普通に豚肉が買えます。
ただし、セクションはきっちりと分かれています。

アラブ諸国では最近韓国のインスタントラーメンが人気ですが、日清食品のトムヤムクンカップヌードルも、コンビニやスーパーなどいたるところで見つけることができます。
この商品は、本場タイでも支持を得ているとか。
ちなみにドバイではひとつ150円くらいです。

ラーメンと言えば、昨年3月、福岡のラーメン店『博多一幸舎』がUAEのシャルジャに中東最初の店舗をオープンしました。
本来の豚骨スープではなく、鶏ベースのスープを使用したラーメンを提供しており、サイドメニューにも豚とアルコールを一切使用していないそうです。
ドバイにはインドカレー屋さんもたくさんあります。
「安くて早い」ので、お昼時にはビジネスマンで混み合います。
このバターチキンカレーは約750円でした。

ふらっと入ったお店でしたが、今まで食べたバターチキンカレーの中で1番と言ってもいいほど美味でした。
ドバイの普通のレストランでランチしようと思うと2000円近くかかるので、かなりリーズナブルだと言えます。
アジア系スーパーの前で、こんな光景を目にしました。

クレーンゲームで熱心にぬいぐるみをとる南アジア系の人

別の日のクレーンゲーム前の様子
天にまで届きそうなドバイの高層ビルの足元には、故郷を離れ、家族と離れ、異国の地へ出稼ぎにやってきた外国人たちの作る街が広がっていました。
華やかで煌びやかなドバイは、その摩天楼の足元で確かな日常を送る彼らの存在に支えられています。
ドバイという「国際都市」とは何なのか、考えさせられました。
次回は「国際都市ドバイ 万博編」をお届けします。
UAE国民が住民のたった1割しかいないなんて、考えてみれば不思議な国ですね。
UAEの7つの首長国のうち、ダントツの知名度を誇るのがドバイ。
面積は四国の徳島県程度しかない小さい首相国ですが、誰もが摩天楼がそびえたつ近未来的な都市を思い浮かぶべることができるでしょう。

1975年には18万人しかいなかったドバイの人口は、2000年に86万人、2010年に190万人、2020年には341万人と、増加の一途をたどっています。
今回は、そんなドバイで暮らす外国人労働者の生活の様子を少しご紹介します。
外国人労働者にとって主要な交通手段はメトロです。

料金はゾーン制となっており、スタンダートチケットの場合、4ディルハム(125円)から8.50ディルハム(266円)。
空港やビジネス地区、ダウンタウンや海岸沿いなどドバイの主要な地区に運んでくれます。
朝の通勤ラッシュ、夜の帰宅ラッシュの時間帯は、まるで日本の満員電車です。
ドバイには、南アジア、東南アジア、フィリピン、中国など、アジアからやってきた労働者が多く暮らしているため、アジア系の食材が買えるスーパーや飲食店がたくさんあります。
イスラーム教国ではありますが、外国人による需要が高いので、スーパーで普通に豚肉が買えます。
ただし、セクションはきっちりと分かれています。

アラブ諸国では最近韓国のインスタントラーメンが人気ですが、日清食品のトムヤムクンカップヌードルも、コンビニやスーパーなどいたるところで見つけることができます。
この商品は、本場タイでも支持を得ているとか。
ちなみにドバイではひとつ150円くらいです。

ラーメンと言えば、昨年3月、福岡のラーメン店『博多一幸舎』がUAEのシャルジャに中東最初の店舗をオープンしました。
本来の豚骨スープではなく、鶏ベースのスープを使用したラーメンを提供しており、サイドメニューにも豚とアルコールを一切使用していないそうです。
ドバイにはインドカレー屋さんもたくさんあります。
「安くて早い」ので、お昼時にはビジネスマンで混み合います。
このバターチキンカレーは約750円でした。

ふらっと入ったお店でしたが、今まで食べたバターチキンカレーの中で1番と言ってもいいほど美味でした。
ドバイの普通のレストランでランチしようと思うと2000円近くかかるので、かなりリーズナブルだと言えます。
アジア系スーパーの前で、こんな光景を目にしました。

クレーンゲームで熱心にぬいぐるみをとる南アジア系の人

別の日のクレーンゲーム前の様子
天にまで届きそうなドバイの高層ビルの足元には、故郷を離れ、家族と離れ、異国の地へ出稼ぎにやってきた外国人たちの作る街が広がっていました。
華やかで煌びやかなドバイは、その摩天楼の足元で確かな日常を送る彼らの存在に支えられています。
ドバイという「国際都市」とは何なのか、考えさせられました。
次回は「国際都市ドバイ 万博編」をお届けします。
2022年01月11日
南シナイのラクダレース(2)
前回ご紹介したエジプトシナイ半島で行われているラクダレースの舞台裏をご紹介します。
レース会場から離れた町から参加するラクダ達はこんな感じで運ばれて来ます。

そしてレース前の準備。
騎手の子供とラクダのコミュケーションの時間は、素敵なシーンです。
4
緊張のスタート!

レースを見に来た地元のベドウィン達も熱い視線を送ります。


レースは、ラクダと騎手だけではなく、ラクダのオーナー達も四駆トラックに乗り、コース脇を砂埃を巻き上げながら後を追います。

レース後、騎手の少年が一人佇んでいました。
悔しかったんですね。。。

お祝い事やお祭り、折々の節目などにラクダレースを開いては部族全員で楽しんできた砂漠に暮らすベドウィン達。
彼らの大切な伝統を今でも垣間見ることができるひとときでした。
レース会場から離れた町から参加するラクダ達はこんな感じで運ばれて来ます。

そしてレース前の準備。
騎手の子供とラクダのコミュケーションの時間は、素敵なシーンです。

緊張のスタート!

レースを見に来た地元のベドウィン達も熱い視線を送ります。


レースは、ラクダと騎手だけではなく、ラクダのオーナー達も四駆トラックに乗り、コース脇を砂埃を巻き上げながら後を追います。

レース後、騎手の少年が一人佇んでいました。
悔しかったんですね。。。

お祝い事やお祭り、折々の節目などにラクダレースを開いては部族全員で楽しんできた砂漠に暮らすベドウィン達。
彼らの大切な伝統を今でも垣間見ることができるひとときでした。
2022年01月09日
南シナイのラクダレース(1)
ラクダレースは、湾岸諸国をはじめとして、多くのアラブ諸国で人気のある伝統スポーツです。
エジプトでいえば、南シナイの砂漠のベドウィンたちがその伝統を守ってきました。
レースの多くは10月から4月にかけての冬季に開催されますが、レースの種類は様々です。
25qの長距離レースもあれば、砂の平原やワディを周回するタイプのものもあります。
また、地元の部族だけで楽しむものもあれば、ロボットジョッキーを載せる国際レースもあります。
ラクダレースは、勝敗を競うスポーツという側面ももちろんあるのですが、文化的な観点から見ても大変興味深いものです。
今回は、地元の部族の人たちが県都のエルトゥールに集まって行うレースの写真をご紹介します。
観光客が訪れるようなレースではありませんが、ムゼイナ族やアウラード・サイード族などシナイ半島に暮らす先住部族民にとっては、一大イベントです。


レース序盤は笑顔でカメラにアピールしていた少年たちも、ゴールが近づくとヒートアップして必死になります。


最後は素敵な笑顔で手を振ってくれました!

(次回に続く)
エジプトでいえば、南シナイの砂漠のベドウィンたちがその伝統を守ってきました。
レースの多くは10月から4月にかけての冬季に開催されますが、レースの種類は様々です。
25qの長距離レースもあれば、砂の平原やワディを周回するタイプのものもあります。
また、地元の部族だけで楽しむものもあれば、ロボットジョッキーを載せる国際レースもあります。
ラクダレースは、勝敗を競うスポーツという側面ももちろんあるのですが、文化的な観点から見ても大変興味深いものです。
今回は、地元の部族の人たちが県都のエルトゥールに集まって行うレースの写真をご紹介します。
観光客が訪れるようなレースではありませんが、ムゼイナ族やアウラード・サイード族などシナイ半島に暮らす先住部族民にとっては、一大イベントです。


レース序盤は笑顔でカメラにアピールしていた少年たちも、ゴールが近づくとヒートアップして必死になります。


最後は素敵な笑顔で手を振ってくれました!

(次回に続く)