2021年08月09日

オマーンの田舎町ニズワの風景

アラブの古き良き情緒が溢れるオマーンの田舎町、ニズワの風景です。
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遥か昔から栽培されてきたナツメヤシ。
夏のこの時期に沢山の実が熟し、6月〜8月くらいに収穫の時期を迎えます。
樹木は建材に使われ、葉は屋根葺きや繊維に、果実は重要な食べ物に、樹液は糖分や酒にして使われてきました。
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この時期になるとナツメヤシ畑のすぐそばで、収穫されたばかりのナツメヤシを食しながら、アラビックコーヒーを片手に談笑するオマーン人達があちこちに見られます。
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自然の美しさの中にある、自由気ままでのんびりとしたオマーンの人の生活です。








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2021年06月30日

オマーンマシーラ島〜海と陸の狭間の風景

3千メートル級の山々、緑豊かな高原地帯、広大な砂漠と美しい海を領する自然豊かな国オマーン。
アラビア半島東端に位置し、ペルシア湾入口からアラビア海に面する海岸が続きます。

その豊かな生態系を生み出す海と陸の境目では、毎年5月くらいになると、高さ30センチ程の小さな山々が25キロ以上に渡って延々と続く不思議な光景が見られます。

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マシーラ島


この山を作ったのは「幽霊ガニ」と呼ばれる砂ガニのオス。
メスの気を引こうと、より高く美しい砂山を一生懸命作って、求愛します。

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ずっと見ていると、色々な性格のカニがいるのが見えてきました。
鋏を上手に使って山の形を整え、崩れた所を修繕するカニ。
積み上げた山を時折振り返って形を確認するカニ。
適当に砂を積み上げ山頂を二つ作るカニ。
作るのを怠けて力ずくで他の山を乗っ取ろうとするカニ。


美しい稜線はカニが作ったとは思えないほどです。
潮が満ちてくると、砂山は波に攫われ一瞬で流されてしまいます。
それでもまた次の日には、オスガニは、一から砂山を積み上げ始めます。

メスを自分の巣穴に誘い込めるまで、オスの幽霊ガニたちの地道な仕事は続きます。

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2018年11月22日

地球の内部が見れるオマーンのバティーナ山脈へ

オマーンの首都マスカットのマトラ地区沖に停泊しているのは、スルタン・カブース国王のクルーズ船です。
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オマーンは16世紀の大航海時代のインド洋の水先案内で活躍しました。
今も昔も、オマーンと海は切っても切れない関係です。


マトラ地区から北東に向かいます。
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マスカットからUAEのフジャイラ首長国方面に車を走らせること1時間半。
そこで、地質を調査している人達を訪ねました。
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朝焼けに美しいオマーンのバティーナ山脈。
岩肌がむき出しです。
8000年前に地殻とマントルがそのまま乗り上げ、
地球の内部を見ることができる世界でも珍しい場所です。
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近づいてみました。
湧いた地下水がワジを流れ、そのほとりにはナツメヤシの木が。
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石油で豊かになったオマーンですが、山奥には、石を積み上げてモルタルで外塗りをした昔ながらの伝統家屋が残っています。
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オマーン人の運転手たちです。
朝はかなり冷えますが、民族衣装だけで寒くないのでしょうか。
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日が暮れて夕食の時間です。
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炭火のお肉、体が温まるタジンも最高でした。





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2017年01月23日

オマーンの水利システム「アフラージ」

昨日放送されたTBS『世界遺産』「オマーンの水利システム」はご覧になりましたでしょうか?

弊社は撮影コーディネートとリサーチを担当しました。


オマーンは、いい意味で、古き良きアラブを感じられる国です。

オマーン国の人口の大半は、北東部の海岸沿いと、標高2500mを越えるハジャル山脈周辺で暮らしています。

この地域には若干の降雨があるため、「アフラージ」と呼ばれる灌漑システムを利用した農業が行われています。

その起源は紀元前5世紀にまで遡るといわれています。

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「アフラージ」とは、アラビア語の「ファラジ」の複数形で、「分ける」を意味します。

「アフラージ」のおかげで、少ない水資源を村人みんなに平等に分配することができ、生活用水を確保すると同時に土地を機能的に利用することが可能となります。


オマーンは、1960年代に石油の輸出を開始して以降、国庫が潤い、農業関連技術の開発と近代化の一環として「アフラージ灌漑システム」の維持補修が行いました。

古代の知恵によって生まれた砂漠の灌漑システムが、今なおオマーンの地で生きている。

そう思って「アフラージのある村」を歩いていると、どこか幸せな気持ちに満たされます。


オマーン国内には、数千に及ぶ灌漑システムがあるといわれていますが、そのうちの5つがユネスコの世界文化遺産に登録されています。


◇番組公式ホームページより

砂漠の村を支える大水路網
水路を張り巡らせる村では、人々は水路で水浴びや洗濯、そしてお祈り前のお清めなどさまざまに利用していました。
日中50度を超える砂漠地帯で水は文字通り命の水なのです。
そして水は最後にナツメヤシの畑に流れ込む仕組み。あますことなく利用するのです。

潜入!地下18mの水のトンネル
山裾の水源から村に水を引くため深さ18mのトンネルを掘り微妙な傾斜をつけて村まで水を引きました。
そして、大切な村には特別な役職「水長(みずおさ)」が置かれました。
水長は各畑に水を流す時間を管理するため村人から信頼のされる人物が選ばれました。

武器にもなったナツメヤシ
部族間の抗争が激しかった頃、ナツメヤシの煮汁を攻めてきた敵に浴びせることもありました。
しかし、今は敬虔なイスラム信者である彼らは毎日の礼拝を欠かさず、その都度ファラジの水で身を清め、礼拝後には必ずナツメヤシを食べる習慣を守っています。
中東オマーンの砂漠地帯に突如現れる「緑のオアシス」。国民食とも言われるナツメヤシの畑です。
そこに2000年以上も前から存在するファラジという灌漑施設。
オマーンには石灰岩の山々が連なりますが、先人はその裾野の地下深くに水脈を掘り当てました。
驚くべき技術でトンネルを掘り、網目のように水路を村中に巡らし、砂漠の生活を可能にしたのです。
水路を中心に生きるオマーンの人々は古きよき中東の生活を守っています。



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