2020年02月17日

9月のジブチ

ジブチを訪れたのは、昨年9月です。
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ジブチはよく「世界一暑い国」と称されます。
盛夏は50度を超える日は当たり前、湿度も80%を超え、「サウナのような暑さ」だと形容されます。
最も暑い7〜8月は過ぎているので、少し過ごしやすくなっているかなと思っていたのですが……。
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「今年はいつまでも暑いね。今日は13時を過ぎると45度くらいになるらしいから、日没まで出歩かない方がいいよ。」
昼前に空港から乗ったタクシーのドライバーはそう言いながらも、エアコンをつけてくれる気配はありません。
「エアコンかい? 去年壊れちゃったよ。」
窓を全開にすると、外の熱風が入ってきて、まるでヘアドライヤーを体中に浴びているようです。


アラブやアフリカの「市場」というと、雑踏、あちこちから響く売り声、観光客へのしつこい客引きなど、活気のある場所が思い浮かびます。
しかし、ジブチはだいぶ趣が異なります。
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ジブチ中心部にある市場に日没前に行ってみました.
人通りは少なく、商店主たちも退屈そうにしています。
この暑さでは仕方ないかもしれません。
日没後もあまり気温が下がらず(夜で35度前後)、湿度は逆に日中より上がるので、お世辞にも過ごしやすい気候だとは言えません。
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市内中心部には、歴史的な建物はあまり残っていません。
20世紀初頭に建てられたこのハンムーディ・モスクが、市内最古の建造物の一つだといわれています。
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市内の海岸からタジュラ湾をのぞみます。
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この沖が、海賊が出没するというアデン湾ですが、海は穏やかに輝いていました。
この暑さで、海水浴客は見当たりません。
市内の海水浴場は日没から夜に賑わうそうです。


海沿いには、ジブチ市内で最も高いビルとされるMEZZ TOWERが立っています。
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高さは61mですが、高層建築がほぼないジブチでは非常に目立ちます。
ビルの近くには、トルコ風のモスクが。
地元の人の話では「トルコ政府の援助で建てられた」との事。
トルコは隣国ソマリアに軍事基地を開設していますが、ジブチでも存在感を増しているようです。

ジブチ港に停泊するコンテナ船。
ここから数km先に、アフリカ有数の多目的港ドラレ港があります。
ドラレ港のコンテナターミナルは中国企業の傘下に入ったほか、ドラレ港の一部は中国海軍の基地になっています。
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滞在中お世話になったタクシーのドライバー、イブラヒーム氏です。
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ジブチはアラビア語が公用語ですが、日常的にはソマリ語も使用され、アラビア語での意思疎通が困難な場面が何度かありました。
イブラヒーム氏はエジプトに出稼ぎに行ったことがあり、カイロ方言のアラビア語が話せるため、時々「通訳」(ジブチ訛りのアラビア語→カイロ訛りのアラビア語)になってくれました。

イブラヒーム氏の車は、ジブチの他のタクシー同様、年季の入ったトヨタ車。
寿命が迫っているようで故障も多いそうですが、いつでも時間通りに迎えに来てくれました。
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ある朝、彼から「少し遅れる」と連絡が。
20分ほど遅れてきた彼から出た言葉は、
「三男が誕生したので病院に寄ってきた。君の名をもらって『ヤーセル』と名付けたよ。君は初めての日本人の客だから、何かの縁と思ってね」。

「ヤーセル」は私のアラブ圏での愛称です。
アフリカのジブチで、新生児に私の名前をつけてもらったことは、忘れられない思い出になりました。


posted by Backbone at 12:00| ジブチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする