2019年06月20日

エジプトの元柔道選手「ラシュワン」氏に日本の勲章

2020年7月24日の東京オリンピック開幕まで、あと400日ジャストとなりました。

日本のテレビでも、過去のオリンピックの話題がよく取り上げられるようになってきています。

オリンピックの話題で、エジプトの選手が注目されることはそう多くはないかもしれません。
しかしながら、1984年ロサンジェルス五輪、男子柔道銀メダリストのラシュワン選手だけは、一定以上の年代の日本人にとって忘れられない存在となっています。
この35年間、彼のことは、日本のテレビでも繰り返し取り上げられてきました。


1984年ロサンゼルスオリンピック、柔道男子無差別の決勝でのこと。
この大会中、当時の世界チャンピオンであった日本の山下泰裕選手は足を痛めていました。
その山下と決勝で対戦したラシュワンは、山下の負傷している右足を攻めることなく、怪我をしていない左足だけを攻撃しました。
結局、ラシュワンは、山下に横四方固で敗れ、銀メダルに終わりました。

試合後、ラシュワンのこのスポーツマンシップは大きな話題となりました。
結果、この年、ラシュワンは国際フェアプレー賞を受賞しました。

山下とラシュワンのこの試合のことは、現在まで語り継がれています。
例えば、一昨年、茗渓会理事長の江田昌佑さんは、柔道家の山口香さん(筑波大学準教授)との対談の中で、講道館柔道の創始者であり「柔道の父」とも呼ばれる「嘉納治五郎」の柔道精神が世界にきちんと伝わっている例として、ロサンゼルスオリンピックの決勝戦の時のラシュワン氏に触れています。
試合翌日の読売新聞には「山下が右足を痛めていたのは分かっていた。だからこそ僕は右足を攻撃しなかった。それに山下が強かったから自分は負けたのだ」というラシュワンの言葉が載ったそうです。
http://www.meikei.or.jp/data/uploads/2017/10/1095.pdf


このラシュワン氏ですが、先月発表された春の叙勲において「旭日単光賞」を授与され、そのことは、エジプトでも記事になりました。
The_Order_of_the_Rising_Sun,_Silver_Rays.png
内閣府

私たちも、過去に何度かラシュワン氏を取材させてもらったことがありますし、日本まで同行して通訳したこともありました。
近いうちにまたお目にかかれることを楽しみにしております。
sports09r.jpg


ちなみにですが、ラシュワンさんの受勲が発表された官報を見ると、今回、もう一人、エジプト人の受勲がありました。
以前エジプトの外相だったナビール・ファハミ氏(5年前に死去)で、彼には「旭日大綬章」が授与されたそうです。


◇ラシュワン氏の受勲の資料【令和元年春の外国人叙勲】
賞賜:旭日単光章
功労概要:エジプトにおける柔道の普及及び対日理解の促進に寄与
主要経歴:元エジプト柔道・合気道・相撲連盟、柔道代表チーム技術顧問、元柔道エジプト代表選手
氏名:ムハンマド・アリ・アハマド・ラシュワン(Mohamed Aly Ahmed Rashwan)
性別:男性
年齢:63歳
住所:エジプト アレキサンドリア県 アレキサンドリア市




posted by Backbone at 04:28| エジプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月14日

ジョージアのおやつ『チュルチヘラ』

ジョージア発祥の食べもの『チュルチへラ』は、コーカサス地方他周辺国でも食される人気のおやつです。

ジョージアでは、街のいたるところでこんな感じで売られています。
Georgia sweets_01.jpg

Georgia sweets_02.jpg


色鮮やかなこのお菓子は、ナッツ類を糸で数珠繋ぎにし、小麦粉を入れて煮た果汁に浸したあと、天日干しにして作れられます。

ベースとなるナッツには、アーモンドやクルミ、ヘーゼルナッツなどが使われます。
また、果汁は、ブドウが最もポピュラーですが、キウイやザクロなどが使われることもあります。
Georgia sweets_06.jpg
右と中央はヘーゼルナッツにブドウ果汁。左はクルミにザクロの果汁。


ブドウの種類によって色が異なったり、小麦粉の分量によって歯応えのあるチュルチヘラになったり、果汁の量を多くしてフルーツの風味が強く感じられるチュルチヘラになったりと、色や味のバリュエーションも様々です。
Georgia sweets_05.jpg


ジョージアは、ワイン発祥の地として知られており、その伝統的な製法はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
ワインで有名なカヘティ州やイメレティ州のブドウ園で、ブドウの収穫時期に作られた「チュルチヘラ」は特に品質が高いようです。
Georgia400_5475.png
カヘティ地方の広大なブドウ畑

Georgia400_3297.jpg
ワインナリーもあちらこちらに


見た目のカラフルさばかりに目が行きがちですが、実は、味もおいしくて栄養素も高い優れた食べ物なんです。
植物性脂肪やタンパク質が多く含まれており、ジョージアでは保存食として重宝されています。
ブドウ園だけでなく、家庭でも、ブドウを収穫してワインをづくり始める秋頃に、搾ったブドウの果汁でチュルチヘラをたくさん造り、次のブドウの収穫時期までの一年間、乾燥した涼しいところで保存します。
Georgia sweets_04.jpg


「作りたてのチュルチヘラはやわらかく、時間が経てば経つほど乾燥して硬くなっていくんだけど、温めるとまた柔らかくなるのよ」と教えてくれたのは彼女でした。
Georgia sweets_07.jpg


チュルチヘラを一度口にすると、その味に魅了される旅行者も多いようです。
日本のイベントで見かけた時には、ぜひ試してみください。




posted by Backbone at 10:58| ジョージア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月06日

ラマダン明けのイードにドバイの皇太子たちの結婚披露レセプション

イスラーム圏は、現在、ラマダーン明けの祝祭、イード・ル=フィトルの最中です。
Eid Greeting_201906_400.jpg

「ラマダーン」とはイスラームの断食月。
最近は、日本のテレビでも時々取り上げられますので、ご存じの方も多いと思います。

2019年のラマダーンは、5月6日から始まり、6月3日(日本やエジプトは4日)に終了しました。
断食月が終わると、ラマダン明けのお祭りがやって来ます。
今が、まさにその時です。


ラマダーン明けの祝祭は毎年おめでたいのですが、今年のドバイはおめでたさ倍増です。

と言いますのも、ラマダーン明けの祝祭3日目の本日6日、ドバイ・ワールドトレードセンターで、ドバイ首長の息子さん3人の公式結婚披露レセプションが催されるんです。

結婚したのは、イケメン王皇太子として世界の注目を浴びたハムダーン皇太子、弟のマクトゥーム王子、そしてアフマド王子の3人。

先月15日、家族の間で、私的な結婚式と披露宴が執り行われました。

Dubai_M_03_t400.jpg
黄色いカンドウーラのムハンマド首長と白いカンドゥーラのハムダーン皇太子


そして、今日6月6日がいよいよ公式の結婚披露レセプションです。
午後4時からの公式レセプションには、何千人ものゲストが世界じゅうから参加予定だそうです。


ドバイ・ワールドトレードセンターは、エミレーツ・タワーなどのビルが林立するシェイク・ザイエド通りに面したところにあります。
Dubai_M_02_400.jpg


ワールドトレードセンターの前には、昨日も、レセプションの準備にやってきた政府関係者の車が何台も横付けされていました。
Dubai_M_04_400.jpg

国営放送もカメラやジブの設置で大忙しでした。
Dubai_M_05_400.jpg

正面玄関で待ち構えるカメラマンに話を聞いてみると、「世紀の結婚式のカメラマンとして仕事ができることを誇りに思っている」とのこと。
Dubai_M_07_400.jpg

ドバイ政府所有の中継用のアップリンク車も待機していました。
Dubai_M_08_400.jpg

今日は、ワールドセンター周辺のホテルからはアクセスできなくなりそうですね。
結婚式が始まる16時前にはこのバリケードが広げられ、封鎖されるはずです。
Dubai_M_09_400.jpg

大きなトラックで花が届きました。
Dubai_M_11_400.jpg

近づいてみるとクリーム色のバラ。
招待客のテーブルに飾られるのでしょうか。
Dubai_M_12_400.jpg


ハムダーン皇太子は、世界じゅうに八百万人強のインスタグラムのフォロワーをもつ超人気のリアル王子様です。現在36歳、お相手は、ドバイの王族のシェイファ妃(シェイファ・ビント・サイード・ビン・サーニ・アル=マクトゥーム)。
また、弟のマクトゥーム王子のお相手は、王族のマルヤム妃(マルヤム・ビント・ブッティ・アル=マクトゥーム)。
アフマド王子のお相手,は、族のミドゥヤ妃(ミドゥヤ・ビント・ダルモージ・アル=マクトゥーム)です。


皆さんの結婚生活に幸多からんことをお祈り申し上げます。



posted by Backbone at 19:46| UAE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月02日

BS-TBS『世界の窓』の次回放送とディレクターの映像作品のお知らせ

BS-TBS『世界の窓』前回5月13日の放送は、弊社が撮影コーディネート及びリサーチを担当した『#622エチオピア/タナ湖「湖上の修道院」』でした。

次回6月7日の放送にも、エチオピア北部の窓が登場します。


◇2019年6月7日(金)よる10:54〜11:00 
BS-TBS 『世界の窓』
#623エチオピア/ゴンダール「ゴンダールの皇帝」


Ethiopa_G_image010.jpg

ぜひご覧ください!


【公式WEBサイトより】
◇今週の放送予定
#623エチオピア/ゴンダール「ゴンダールの皇帝」
エチオピアの古都ゴンダールは、17世紀に皇帝ファシラダスが都と定めた。町には彼の居城でもあった宮殿が今も残る。1632年に建てられた宮殿は、インドや西洋の様式が入り混じった独自のゴンダール様式。最上階には皇帝の寝室があった。窓は伝統のアーチ窓。そこから街と民の営みを眺めていたと言いう。そして自ら命じて周辺に建てた教会への祈りも、窓から捧げた。



◇先週の放送内容
#622エチオピア/タナ湖「湖上の修道院」
エチオピア最大の湖、タナ湖。そこに浮かぶデック島の「ナルガ三位一体修道院」は、1732年に建てられた。世界を表すという円筒形の外観には3連の窓が並ぶ。中に入ると、およそ300年前に描かれた宗教画を見ることができる。そこには4つの窓があった。窓にはキリストの受難、大天使、そして聖母マリアなどが描かれている。4は福音書の数、外壁の3連の窓は三位一体。そこは形や数字が象徴的な意味を持つ修道院だった




なお、「世界の窓」を担当されているディレクターの映像作品を、ネット上でも見ることができます。

アゼルバイジャンが舞台の美しい2本の映像作品を音楽とともに是非お楽しみください!!


●【CREATORS WORKS】光照らす窓辺の祈り / 前田穣司 [Supported by YKK AP]
https://youtu.be/ypszy8r_N80


●【CREATORS WORKS】窓、光、時の移ろい / 前田穣司 [Supported by YKK AP]
https://youtu.be/9ZUFTfFPZ2E



これらは、窓を考える会社 YKK APの「CREATORS WORKS」というプロジェクトにおいて、窓をテーマに、クリエイターの世界観をショートフィルムにしたものです。

■YKK APが若手クリエイターを応援するフィルムプロジェクト

窓を考える会社 YKK APと次世代を担う若手クリエイターが創る「CREATORS WORKS」


前田 穣司D
https://www.ykkap.co.jp/life/creatorsworks/maeda_joji.html

・窓、光、時の移ろい
アゼルバイジャンの首都バクーは旧市街もあれば,近代的な建築が林立する町。様々な窓で時間の流れを表現してみようと思いました。
色んな窓を町の中で見つけるのが楽しく、ずっと上を見て歩いていました。映像の中に一瞬だけ出てくる「MADO」は、アゼルバイジャンにあるカフェの店名です。
窓は場所や時代で様々な表情があります。どこに行ってもふと立ち止まって窓を見てみると、面白いものが見えてくるかもしれません。

・光照らす窓辺の祈り
いつの時代も、どんな場所でも家を守る母にはいつもの日常が一番の幸せ。何も起きないという素朴な幸せを、伝統の窓を通してさながら見守る目線で描いてみました。
撮影日は、あいにくの雨模様で傘が必要に。たまたま色が赤だったことが、赤いリボンとリンクして、モノクロになりがちな映像にアクセントをつけてくれました。
情報過多の現代、世界でいろんなことが起きていることを知ることができます。でも世界の片隅にある小さな村では、誰もが懐かしく思えるような光景がいまだにあるのです。

・窓と水の反映〜虹の国の風にゆられて〜
この映像は南アフリカで撮影したものです。自然もあれば近代的な町もある、表情が豊かな国なので、それを窓と水に映して対比するような感じにしました。
いつもは映像に合わせて曲を当てるのですが、この作品はドビュッシーの「水の反映」を一流ピアニストに演奏してもらい、それに映像をはめてみました。どのタイミングで編集点を入れるとか、早送りするとか、結構悩みました。
映像だけ見てもよくわからないでしょうから、曲をじっくり味わいながら見てほしいです。できるならスピーカーを使って、一流ピアニストの演奏をかみしめてください。なんか不思議な感覚になります。



次は、どんな窓の世界が見られるのか、とても楽しみです!!











posted by Backbone at 13:01| エチオピア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする